統計数値の裏を読めない人が多いからなぁ

http://japan.cnet.com/blog/onuka/2009/01/21/entry_27019611/trackback/

「派遣を切られた人が仕事を選ぶなんて、甘やかしすぎだ!」という論調は各所で見られるんだけど、そう書いているひとで、実際にクビを切られた経験のある人はどのくらい居るのだろうか?

この雇用ミスマッチの話、まぁ、そもそも有効求人倍率が 1 を切っているのだから、えり好みしなくたって、現状だと4人に1人ぐらいは、仕事にありつけないのだが、業種別の求人倍率を持ち出して「雇用のミスマッチ」と叫ぶ。

だけど、この有効求人倍率って、ハローワークでの求人情報と求職者情報からはじき出しているんだよね、きっと。ハローワークで求職情報の登録するときに、希望の職種を記入する欄があったはず(6年前なので、うろ覚えだけど)。

仕事を失って、ハローワークに求職者登録する段階で、「この職種の求人情報が多いから、希望職種もそれにしよう」と思って書く人って、どのくらいいますか? 離職票もってハローワークの受付に言って、用紙を渡されて、「希望する職種」の欄に書くときに、普通、これまで自分がやってきた職種やそれに近いもの、クビになったから今度は安定した職にしたいなぁ、といった具合で書くよね。

それを元に統計を出したら、一般的に労働環境が良くないと言われている職種の有効求人倍率は高くなるよね。

で、その数値を持ち出して、「仕事をえり好みしている」という批判は、的外れじゃないですか?

ポイントは、希望職種を書くのは、ハローワークの最初の受付の時です。希望する職種が無いかどうかを探して、見つからなくて、時間が経過して、どこかで決断をして、本来希望していない職種に就く。当初の希望から変化していて最終的にどこに就職したか、といった部分は、あの業種別有効求人倍率には現れてこない。

一度、ハローワークに行ってみよう!