GT4

今から 20 年近く前、テレビゲームの車物には大きな欠陥があった。車線変更するのにハンドルは1度だけ切ればよい。本来であれば、右に車線変更するのであれば、右へハンドルを切り、適当なところで左にハンドルを切る必要がある。しかし、テレビゲームの車はハンドルを切ると、車体が横滑りする。

この問題を解決するためには、コンピュータ上で3次元空間をシミュレートし、任意の地点の任意の方向から見た映像を瞬時に表示する必要がある。それが、ゲームセンターで遊べるものとして初めて登場したのが、17、18年前にナムコが作った「ウィニング・ラン」だった。当時のコンピュータでは、リアルタイムに3次元グラフィックを描画するには、まだまだ貧弱で、かなり大雑把なポリゴンで、テクスチャを貼ることも無く、それでも、時々、画面がカクカクとした動きになるようなものだったが、コースのライン取りをきちんと考えないと速く走ることができなっかたり、「アクセルべた踏み、ハンドルぎゅんぎゅん」のそれまでのレーシングゲームとは全く違う世界に感動したものだった。

...って、なんでこんな話を書くかというと、昨日、PS2 用のゲームである「GT4」をやっていた時の事。グレードの高いレースに参加するためのライセンス取得で、「国際 A 級」の最後の試験が、ルマン 24 時間のコースを走るものだったんだけど、今のコースとは違って、ユノ・ディエールの直線にシケインが追加される前のもの。ここを、当時ルマンの車(だったと思う)で走るのだが、だいたい 370 km/h 強のスピードになる。

たかがゲームでの 370 km/h ... のはずなのだが、こ、怖い(^^;。GT Force とか、ハンドルで操作していると違うのかもしれないけど、普通のアナログコントローラーでプレイしているので、ハンドル操作の感覚が繊細で、ちょっとでも間違ってハンドル切ったら、どこかへ飛んでいきそうな感じ...。

今のルマンは、ユノ・ディエールを3分割するようにシケインが配置されているけど、それにしても、こんなスピードで何時間も運転するレーサーってすごいなぁ、と。

翻すと、恐怖感を感じるぐらいに GT4 はリアル。のっぺらぼうの大雑把なポリゴンで、初めて 3D レーシングゲームが登場して 20 年足らず。ついにここまで来たんだなぁ、という思いを胸に就寝zzz。